アクセシブルなAppの構築

Appleのオペレーティングシステムに組み込まれているアクセシビリティ機能、アクセシビリティAPI、デベロッパツールを活用すれば、障がいのある方も含め、すべてのユーザーに高品質な体験を届けることができます。VoiceOver(視覚に障がいのあるユーザーや弱視のユーザーのための画期的な画面読み上げ機能)、スイッチコントロール、アクセスガイド、テキスト読み上げ機能、クローズドキャプション、バリアフリー音声ガイド付きビデオなどを活用しましょう。

MacBook ProにXcodeが表示されており、「Accessibility」インスペクタと「Simulator」のウインドウが開いている。「Accessibility」インスペクタを使用してiPhone 13 Proをシミュレーションし、Appの階層を確認している。

    新機能

    クイックアクション

    watchOS 9クイックアクションは、ユーザーがApp内で一般的なタスクをすばやく実行することを可能にします。AppでクイックアクションAPIを使用することで、ユーザーは自身が割り当てたアクションを、ダブルピンチジェスチャーで実行することができます。たとえば、Apple Watchに組み込まれたクイックアクションで、以下のことができます:

    • 電話に応答したり、電話を終了したりする。
    • 通知を閉じる。
    • 写真を撮影する。
    • ワークアウトを一時停止/再開する。

    クイックアクションは、Apple WatchのAssistiveTouchで使用されている革新的なテクノロジーを基盤とした機能です。クイックアクションについて詳しく

    WWDC22のセッション

    視覚

    Appleデバイスには、表示やテキストの設定、画面やカーソルの拡大表示、機能が充実したスクリーンリーダーなど、視覚に障がいのあるユーザーや弱視のユーザーをサポートするための幅広い機能や支援技術が搭載されています。

    VoiceOver

    VoiceOverは、画面が見えなくてもAppのインターフェイスを体験できるよう、画面の表示内容の説明を読み上げる機能です。iOSおよびiPadOSではタッチジェスチャー、macOSではキーボードのボタン、tvOSではリモコンのボタンを使用することで、AppのUIを画面の上から下に向かって読み上げることができます。さらに、UIコントロール、テキスト、画像の説明を、60を超える言語とロケールの音声または点字で確認できます。

    iOS、iPadOS、macOS、tvOS、watchOS

    読み上げ

    Appleデバイスでは、Appの選択したテキストを60を超える言語とロケールの音声で読み上げることができ、ユーザーは音声の方言を選択したり、読み上げる速度を調整したりすることができます。AVSpeechSynthesizerクラスによって、デバイスのテキストから合成音声が生成され、ユーザーは読み上げている最中でも音声をコントロールしたりモニタリングしたりすることが可能になります。

    iOS、iPadOS、macOS、tvOS、watchOS

    Dynamic Type

    Dynamic Typeを使用すると、画面に表示されているコンテンツのテキストサイズを選択して、読みやすくすることができます。また、より小さい文字を読めるユーザーの場合は、この機能を使用して画面により多くの情報を表示することもできます。Dynamic Typeに対応することで、より一貫した読書体験の提供が可能です。

    iOS、iPadOS、watchOS

    表示のカスタマイズ

    文字を太くする、コントラストを上げる、透明度を下げる、反転(スマート)、カラー以外で区別、オン/オフラベル、ボタンの形、ダークモード、視差効果を減らすなど、さまざまな機能で表示をカスタマイズすることができます。UIAccessibility APIを実装してこれらの設定が有効化されたときにそれを検知し、Appが適切に動作するようにしましょう。

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    バリアフリー音声ガイドとキャプション

    ユーザーがiPhone、iPad、Mac、Apple TV、iPod touchで映画を楽しむ際に、すべてのシーンの詳しいバリアフリー音声ガイドを聞けるようにしましょう。App内でのメディア再生時にこれを実現するには、キャプションとバリアフリー音声ガイドの機能が組み込まれたAVFoundationを使用します。

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    身体機能

    Appleは、身体機能に障がいのあるユーザーがAppを利用できるようサポートするソリューションを複数用意しています。音声コントロールスイッチコントロールでは、いずれもアクセシビリティの階層を使用してApp内の要素とやり取りします。

    音声コントロール

    AppにアクセシビリティAPIが実装されると、音声コントロールを利用するユーザーは声だけでAppのインターフェイスを操作できます。APIを通じてユーザーは、クリック、スワイプ、タップといったAppのコマンド要素を操作することができます。

    iOS、iPadOS、macOS

    スイッチコントロール

    スイッチコントロールでは、スイッチ、ジョイスティック、キーボードのスペースバー、トラックパッドなど、さまざまな適応デバイスを使用してAppのインターフェイスを操作できます。ユーザーは、各UI項目をスキャンしてAppを操作することができます。これは、手動でスイッチを有効にするか、インターフェイスを自動でスキャンすることで可能です。目的の項目が選択されると、ユーザーはデバイスで適切なアクションを実行できます。優れたユーザー体験を提供するため、必ずアクセシビリティAPIを使用するようにしてください。

    iOS、iPadOS、macOS、tvOS

    キーボードへの対応

    キーボードのショートカットを提供して、身体機能に障がいがあるユーザーがマウスを使用せずにAppを操作する場合に、すべての機能を利用できるようにしましょう。

    macOS

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    触覚

    Apple Watchの触覚フィードバックはすべてのユーザーにとってメリットがありますが、さまざまな障がいのあるユーザーにとっては特に役立ちます。Taptic Engineを利用することで、Appに触覚フィードバックを追加することができます。

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    聴覚

    Appleのアクセシビリティテクノロジーには、キャプション、システムの翻訳、Made for iPhone(MFi) 補聴器への対応、サウンド認識、バックグラウンドサウンドなど、聴覚に障がいのあるユーザーに対応するためのさまざまな機能があります。

    キャプション

    ユーザーがiPhone、iPad、Mac、Apple TVで映画を楽しむ際に、すべてのシーンと音声に対するクローズドキャプションまたは耳の不自由な方向けの字幕(SDH)を見られるようにしましょう。App内でのメディア再生時にこれを実現するには、キャプション機能が組み込まれたAVFoundationを使用します。

    iOS、iPadOS、macOS、tvOS

    ヒアリングデバイス

    業界を代表するメーカーが、iPhoneおよびiPad専用に設計された補聴器やサウンドプロセッサを開発しています。それらの先進的なヒアリングデバイスは画期的なまでに優れた音質と数多くの便利な機能を備え、ほかのBluetooth対応デバイスと同様、設定するのも使うのも簡単です。

    ユーザーは、外出時やレストランなどの雑音が多い環境に入ったときに、かかりつけの聴覚専門医が提案する環境プリセットをすばやく適用することができます。ほかのリモコンは一切必要ありません。自社のデバイスをAppleデバイスに対応させることを検討中の補聴器メーカーの方は、以下のリソースを参照してください。

    iOS、iPadOS

    認知

    Apple製品には、アクセスガイド、キャプション、単語予測、Safariリーダーなど、ユーザーのさまざまな学習方法やコミュニケーション方法のニーズに対応できる数多くのテクノロジーが搭載されています。

    アクセスガイド

    アクセスガイドは、自閉症またはその他の注意力や知覚に障がいのあるユーザーが、手もとの作業に集中するためのお手伝いをします。Appにアクセスガイドのプロトコルを実装すると、ユーザーのニーズに応じてAppのどの部分が動作するのかを指定することができます。

    iOS、iPadOS、macOS、tvOS

    リソース

    Appleのデベロッパツール、ドキュメント、ビデオ、サンプルコードを使用して、アクセシブルなAppを構築する方法を学びましょう。

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