iOS/iPadOS向けARアプリ用のアプリプレビューの作成

iPhoneやiPadでのアプリの動作を映像にしたショートビデオを作成し、イマーシブな拡張現実(AR)体験をわかりやすく紹介しましょう。App Storeではアプリプレビューが自動再生されるため、アプリの内容や特長を効果的かつ魅力的にユーザーに伝えることができます。

概要

アプリでARKitを使用すると、仮想オブジェクトを現実の世界にシームレスに融合させることができます。アプリプレビューを通して、仮想オブジェクトを周囲の環境に配置することで実現できる体験を紹介しましょう。

ビデオはアプリから直接キャプチャしてください。また、肩越しのアングルなどで、デバイスを操作している人をビデオに映すことはできません。

場所と撮影環境の選択

撮影環境には、よく整った、明るい場所を選んでください。仮想コンテンツを配置する上で邪魔になるような物体がないようにします。煩雑な環境で撮影すると、見る人にとって気が散りやすく、わかりにくい映像になってしまうことがあります。一方、仮想コンテンツが現実感を持って再現されるには、アプリが周囲の空間を把握し追跡するための情報が得られる物理的環境が必要です。たとえば、模様のある表面が撮影環境に存在すると、カメラの動きに応じてアプリがシーンを認識しやすくなります。

公共の場所でもプライベートな場所でも、周囲の状況に注意して撮影してください。また、映像として公開する権利がないものは撮影しないでください。人物、ロゴ、ブランド製品、芸術作品、コンピュータハードウェア、建物の壁画や看板、その他の知的財産などがこれに該当する可能性があります。

マルチプレイヤーでの体験を紹介する場合は、ほかのプレイヤーのデバイスが映像内に映り込まないようにしてください。

映像のキャプチャ

iOSデバイスをLightningケーブルでMacに接続すると、ARアプリの画面をキャプチャすることができます。詳細については、アプリプレビュー用のビデオの作成方法をご参照ください。

アプリの使用体験を紹介する上で動き回ることが必要となる場合には、画面収録機能が便利です。この機能は、「設定」>「コントロールセンター」>「コントロールをカスタマイズ」を開き、コントロールセンターに「画面収録」を追加すると使用できるようになります。録画の準備ができたら、画面の下から上にスワイプし、録画ボタンを押してください。

ARアプリの映像をキャプチャするときは、カメラを慎重かつ滑らかに動かすようにしてください。過剰な動き(動きの幅が大きすぎる、動きが速すぎるなど)は、画像がぼやけたり、録画品質が下がったりする原因となり、見づらい映像になってしまうことがあります。

環境とオブジェクトを明確にする映像の作成

録画を開始する前にアプリを設定しておき、物理環境や表面がすでに検出されている状態にしてください。ユーザーが仮想オブジェクトと現実の環境を区別しやすいよう、アプリプレビューの最初の数秒間でオブジェクトを環境に配置したり、操作したりしている様子を示すと良いでしょう。仮想オブジェクトのデザインがリアルな場合は特にそう言えます。たとえば、仮想オブジェクトのソファーを部屋の中で動かしたり、ソファーの布地を変更したりする様子を示すことができます。

グラフィックスとオーディオの使用

アプリの操作方法を示す必要がある場合は、タッチする場所を示すアニメーションなどのグラフィックを追加することができます。仮想オブジェクトをユーザーが拡大/縮小、配置変更、回転できる場合、これを行うと操作方法が伝わりやすくなります。たとえば、オブジェクトが拡大/縮小されても、ジェスチャ自体が描写されないと、そのオブジェクトとカメラの距離が近づいたり遠ざかったりしているのだと誤解される可能性があります。

アプリの効果音など、操作に応じて再生されるオーディオを使用して、アクションが実行されていることを伝えることもできます。

App Storeでのアプリプレビューの表示

App Storeでは、アプリプレビューを3つまで掲載できます。ARと2次元の両方の機能を利用できるアプリでは、ARのアプリプレビューを先に表示して、この新しい機能を強調することを検討してください。

アプリプレビューに関する一般的なガイダンスについては、「アプリプレビューを使った紹介」をご覧ください。