ClassKit

App Storeでは、多くの優れた学習用アプリを入手することができます。こうしたアプリは、学校での指導や学習体験に欠かせません。ClassKitを使うと、アプリをスクールワークと連携させることができます。スクールワークは、課題や生徒の進捗を管理できる、教師および生徒向けのパワフルなiPad向けアプリです。アプリをスクールワークと連携させることにより、教師がアプリ内で割り当て可能なアクティビティを見つけたり、タップ1回で生徒を適切なアクティビティに直接導いたり、生徒の進捗データを教師間で安全に共有し、生徒ごとに指導内容を調整できるようになります。

ClassKitのアプリへの統合

ClassKitは、Apple School Managerおよび管理対象Apple IDを利用している教育機関が使用できる機能をiPad向けに開発した教育用アプリで使えるようにします。教師がスクールワーク上でアクティビティを割り当てると、あなたのアプリでそのアクティビティにおける生徒の進捗についてレポートを作成できます。

割り当て可能なコンテンツの定義と表示

教師がスクールワーク上でコンテンツを見つけ、割り当てを行えるよう、アプリのコンテンツ構造にラベルを付ける必要があります。コンテンツは、異なる難易度の数学の課題やクイズ、コーディングの概念や練習問題、または本の章などといった構成が考えられます。生徒は、割り当てられたアクティビティをスクールワーク上でタップするだけで、あなたのアプリの対応するコンテンツに直接移動することができます。

生徒の進捗の報告

生徒が割り当てられたアクティビティを行うと、アプリはその進捗を記録してClassKitに報告する必要があります。これにより、教師と生徒が進捗状況をスクールワーク上で確認できるようになります。アプリで報告できる進捗情報には、所要時間、開始/終了時間、完了した割合、獲得ポイント、クイズのスコア、バイナリ値(はい/いいえ、真/偽、完了/未完了など)などがあります。

こうした有益な情報がすべてのアプリから得られるおかげで、教師は生徒のニーズに合わせて指導内容を調整でき、学習過程における生徒の自律性を育むことができます。

生徒のプライバシー

ClassKitとスクールワークは、生徒のプライバシーを念頭に置いて設計されています。スクールワークが生徒の進捗状況を受信および表示するのは、教師が明示的に割り当てたアクティビティについてのみであり、かつ生徒が自分のデバイス上で学校により作成された管理対象Apple IDを使用している場合に限られます。あなたのアプリがすでに生徒のアカウントを使って特定の機能を有効にしている場合でも、ClassKitはそのアカウントをその生徒が使用している管理対象Apple IDと関連付けることはありません。

ClassKitを使用するアプリのプライバシー要件

ClassKitフレームワークは、学校が管理する環境内で割り当てられたアクティビティにおける生徒の進捗状況を、安全かつ非公開に教師間で共有するために使用するものであり、その用途は教育目的にのみ限定する必要があります。ClassKitを使用するアプリは、Apple Developer Program使用許諾契約App Reviewガイドライン、およびその他の適用されるすべての法律に従って個人情報を扱う必要があります。以下は、デベロッパが特に注意を払うべき点です。

プライバシーポリシーを作成し、プロダクトページに掲載する

ClassKitを使用するアプリには、プライバシーポリシーを含める必要があります。App Store ConnectにURLを入力し、プライバシーポリシーへのリンクをプロダクトページに掲載してください。あなたのアプリが該当地域のプライバシー要件に準拠していることを確かめるため、学校がアプリのプライバシーポリシーを確認できるようにしておく必要があります。

アプリに行動ターゲティング広告を組み込まない

ClassKitを使用するアプリには、行動ターゲティング広告(ユーザーのアクティビティに基づいて表示される広告)を組み込んではならず、すべてのコンテンツ連動型広告は子どもに適したものである必要があります。一部の国では、行動ターゲティング広告に限らず、特定の年齢未満の子どもを広告の対象とすることが禁止されています。

詳しくは、App Reviewガイドラインの「プライバシー」および「子ども向けカテゴリ」のセクションを参照してください。

子どもが利用するアプリでの個人情報の収集を制限するすべての適用法に準拠する

ClassKitを使用するアプリは、児童オンラインプライバシー保護法(COPPA)、家族教育権とプライバシー法(FERPA)、および類似する国際的な法律に準拠している必要があります。承認された教育サービス以外の目的で、個人を特定できる情報を使用または共有してはなりません。特に、行動ターゲティング広告のための個人プロファイルを作成することを目的として、収集された情報を使用または販売してはなりません。データを安全に送信および保存することで、こうした情報を不正アクセスや不正利用から保護するようにしてください。また、こうしたデータを共有するベンダーも同じセキュリティ基準に準拠していることを確認してください。

Xcodeの概要

XcodeとiOSをダウンロードし、以下のリソースを活用してiOSアプリでClassKitをサポートしましょう。

ツールとSDK

Xcodeでアプリを開発しましょう。最新のiOS SDKにはClassKitフレームワークが含まれています。

リソース

ドキュメント、サンプルコード、ディスカッションフォーラムで、ClassKitを実装するための詳しい情報を確認しましょう。

スクールワーク

宿題や生徒の進捗状況を管理できる、教師と生徒向けのパワフルなiPadアプリです。

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