ユニバーサル購入の提供

アプリのiOS、iPadOS、watchOS、macOS、tvOSの各バージョンをユニバーサル購入として配信すれば、ユーザーは1回購入するだけで、アプリやアプリ内課金をすべてのプラットフォームで手軽に楽しめるようになります。

設定と要件

アプリをユニバーサル購入としてひとまとめに配信するには、それらのアプリで単一のバンドルIDを使用し、App Store Connectで同一のアプリレコードに関連付ける必要があります。

すべてのプラットフォームバージョンのアプリに使用する新規のアプリレコードを作成するか、既存のアプリレコードに別のプラットフォームバージョンを追加することができます。

アプリをアプリレコードにアップロードする際は、単一のバンドルID(英語)を使用してください。そのバンドルIDはApp Store Connectに入力するバンドルIDと一致している必要がありますが、それぞれのアプリのバージョン番号やビルド文字列は異なっていてもかまいません。ビルドをApp Store Connectにアップロードした後で、バンドルIDを変更したり、App IDをデベロッパアカウントから削除したりすることはできません。

アプリをユニバーサル購入として配信するには、少なくとも2つのプラットフォームバージョンがApp Store Reviewで承認される必要があります。一度承認されると、ユニバーサル購入を無効化したり、アプリレコードから個別のプラットフォームバージョンを削除したりすることはできません。

その他の留意点

iPhoneとiPad:iPhoneとiPad向けのアプリを提供する場合は、アプリを両方のデバイスに対応させる(英語)だけでかまいません。

Apple Watch:iPhoneとApple Watch向けのアプリを提供する場合は、iOSアプリとそのwatchOSバージョン(英語)をXcodeで作成し、それらのアプリを同じXcodeプロジェクトからApp Store Connectにアップロードします。Apple Watch専用のアプリ(英語)をユニバーサル購入の一部として配信することはできません。

Mac Catalyst:Xcode 11.4(英語)以降の場合、Mac CatalystでビルドしたMacアプリでは、そのアプリのiOSバージョンと同じバンドルIDを使用できるため、ユニバーサル購入への対応が可能です。Mac App Storeで配信中の、Xcode 11.3以前のMac Catalystでビルドしたアプリについては、アプリレコードに別のプラットフォームバージョンを追加することはできません。

複数のアプリレコード:現在、複数のプラットフォーム向けのアプリを別々のアプリレコードで配信している場合、それらのアプリレコードを結合することはできません。ユニバーサル購入を提供するには、1つのバージョンのアプリレコードだけを残し、その他のバージョンを一旦削除した上、残しておいた単一のアプリレコードに追加し直してください。なお、アプリのバージョンを削除すると、App Store上の元のプロダクトページは利用できなくなり、既存ユーザーにアップデートを提供できなくなります。また、評価とレビューも新しいプロダクトページに引き継がれないため、ご注意ください。

アプリ内課金とサブスクリプション

購入したアプリ内課金アイテムは、アプリの複数のプラットフォームバージョンで利用できるよう設定できます。まずApp Store Connectの「機能」タブでアプリ内課金を1つ作成し、StoreKitを使用して、このアプリ内課金をアプリの各プラットフォームバージョンに実装します。

アプリ内課金の作成について詳しく

アプリバンドル

アプリは、App Storeでアプリバンドルとして提供することができます。これには、ユニバーサル購入の一部であるアプリも含まれます。アプリバンドルを設定すると、ユーザーが最大10個のアプリを一度にまとめてダウンロードできるようになります。ユニバーサル購入の一部であるアプリも、バンドル内では1つのアプリとしてカウントされます。それぞれのアプリバンドルには専用のプロダクトページが用意されるため、固有のアイコン、名称、説明を表示することができます。

アプリバンドルについてさらに詳しく

App Analytics

App Store ConnectのApp Analyticsを使用すると、ユーザーエンゲージメント、マーケティングキャンペーンのパフォーマンス、収益性を測定することができます。ユニバーサル購入を提供している場合、各プラットフォームでアプリをダウンロードして起動したユーザーの人数を確認することができます。

App Analyticsについてさらに詳しく